何だかなぁ・・・。


今まで感じなかったこの感覚が凄くむず痒い。


何だろ。この感じ。






髪を切ってから、必死に変わろうと俺なりに頑張って(時々ジェイドや
ガイにやり過ぎだ、見たいな感じに説教されたこともあった)きた。

セントビナー崩落騒ぎの時も街の住人避難も皆と一緒になってやった。




少し落ち着ける時間が出来た時、イオンを含めた面子で道すがら大騒ぎしたことがあった。


アニスがトクナガを巨大化させて戦闘の時に何時もそうしているみたいに乗っかって、イオンを
トクナガの腕の上にのせて「ラックラック〜」とか譜術を唱えて、それに合わせてジェイドが
「いきますよ〜・・・」「いや、来なくていい!止めろ、旦那ッ!!」詠唱し出したのを慌てて
止めようとガイがジェイドに走り寄って行って。

イオンはラックラックの際に現れたサイコロ(みたいなヤツ)を持ってジェイドに半ば抱きつく
状態になっている滑稽な姿のガイを見て楽しそうに笑っている。
その頭上でアニスも頬杖付きながら空いている方の手で二人を指差して冷やかし笑いを浮かべている。

「アブソリュート・・・!」

結局ジェイドの譜術は止められず仕舞いで、広大な草原に巨大な氷塊が出来上がった。

ガイはその場に座り込んで頭を抱え込んで「旦那の悪ノリにはついていけない」とか呟いている。

少し離れた場所ではそれぞれに呆れ顔をしているティアとナタリアがいた。
呆れた顔をしていながらも、でも、俺から見ればこの訳の解らない状況を楽しんでいるように見えた。

俺も楽しもうと剣を抜いて氷塊に飛び掛っていった。

剣を叩きつけるとキィン、と金属質な音がする。氷が少し欠けて、それを俺の掌がキャッチする。

氷の欠片を口に放り込んで噛み砕く。噛み砕かれた氷が水になって、それを嚥下する。

ガンガンと剣で氷を削り落ちる欠片を拾ってイオンにポイと渡せば嬉しそうな顔して礼を言ってくる。
それを見てアニスが「何ルークは私にはくれないの〜」と文句を言ってくる。


前までの俺だったらこの状況の中で「うるせぇ」とか、「うぜぇ」なんて思ったかもしれない。


でも今は違う。


心の底から皆と居れることが凄く楽しくて、嬉しい。


こんな気持ちは初めてだ。


今を楽しく、精一杯思うままに在るがままに生きているのが夢見たいで。





でも、夢じゃない。ちゃんとした、現実。









拭いきれない血で染まった俺の手を払い除けないで、逆に手を差し伸べてきてくれる仲間が居る。



真正面から俺を叱って、見ていてくれる。



何だろ・・・何だか凄く



「すっげえ・・・胸が温かい感じがする」







初めて感じたこの気持ち、この感じを忘れないように。






日記に書きとめておこう。










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御形(オギョウ) 意味:温かい気持ち